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商業書道家 くず上ともこ
【 かな 】 という世界
日本独自の文字を、和字(わじ)と云います。
古来、女手(おんなで)という呼び名があるように
女性が読み書きの習いを許されなかった時代に
女性が書くため、読むために生まれた文字。
流麗で風雅、そのうつくしさは着物の上を滑り落ちる
日本女性の緑の黒髪を思わせる、紙の上の景色。
明治時代以降、法令により教育の場だけでなく社会からも
変体仮名が消え、すでに多くの日本人がこの和字を
"判読不可能な昔の文字” と位置づけています。
読めなくても支障はなく、読めたところで大きな利もない。
でも、もし、この 【文字の景色】 が判読できたら?
そんな想いで、ほぼ皆様が読める現代表記文字を使い
漢字とひらかなを調和させた和様体を少しでも表現しようと
思いがけず与えられた時間に足掻いた作品群を、
こちらのページに掲載しています。
まだまだ道半ば、今もうろうろし続けてはおりますが
迷走する筆にお付き合いいただければ幸いです。
末筆ながら、この度のウイルス感染拡大により
影響を受けておられる多くの皆様方には、心より
お見舞いを申し上げます。
~憂いはいまだ尽きぬとも
どこ吹く風 翠(みどり)~
2020.5.28 自詠
2020年5月吉日
くず上ともこ
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